「拭き取り」と聞くと「拭くだけ?」と思われる方もいるかもしれません。
しかし、拭き取り洗いもまた大切な技術の一つでドライクリーニングも水洗いも出来ないが汚れが酷い衣類には『摩擦』が加わることにより綺麗に落とすことができます。洗浄液も必要に応じて抗菌剤や防カビ剤を入れたり、栄養分を補給する加脂効果のある成分や洗濯洗剤もその洋服に合わせてブレンドしながら拭き取りしていきます。
例えば、Barbour(バブアー)はイングランドで生まれた北海の不順な天候の元で働く水夫や漁師、港湾労働者に向けてワックスで生地をコーティングし、防水や防風機能を実現させた洋服です。これは通常通りドライクリーニングで洗うとワックスが取れてしまうことも多いので拭き取りなどでお手入れを行います。
ワックスを洋服に染み込ませているのでとても汚れも付きやすい側面もあるため、汚れは酷い場合はあえてドライクリーニングをしてワックスを落としたのちに再度ワックスを馴染ませることによって洋服を綺麗にすることもあります。